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2014-01

「靖国参拝批判」に見える「始まり」の始まり……『新時代への序曲』

 ……まるで、幕末の日本に、黒船が現れたという、その瞬間を思わせた。
 「安倍総理、靖国参拝!」
 国民の多くは驚いてこのニュースを聞き、「よくやった!」と思った人も多かっただろう。
 当然、左翼のマスコミは狂ったように大々的に叩きはじめる。
 しかし、驚いたのはその後である。
 なんと、世界の主要国が……中韓はもちろん、アメリカ政府が参拝を非難し、ロシア・ドイツ・ベトナム、オーストラリアまでが日本を非難。インドはノーコメント。
 ……ここまでが、この正月三日目までの展開。
 尋常ではない。
 冒頭に述べた、「まるで黒船」という印象を受けたのは、これらの、世界の主要紙・政府の見解の騒ぎを見てのことである。それほど世界の人々は、日本の振る舞いに刺激され、過剰とも言うべき反応を起こしているように見えたのだ。
 
 さて、これを見た日本の人々はといえば、
 「自分の祖先を敬うのによその国に遠慮がいるか! どの国も何をいってやがる!」
 と思いつつも、その半面、
 「いったいなぜ、こんなに世界から日本が叩かれ出したのだろう。小泉総理の時代にも首相の靖国参拝は行われていて、その時には何も言われなかったのに、なぜ……」
 「本当に日本は孤立してしまうのではないか。これを契機に、理由はわからないが、世界中からいじめられるのではないか」
 と不安にもなっているようだ。
 そして、一部の人たち、左翼マスコミは、
 「中国が日本に軍を派兵してくるのではないか。安倍首相はなんでこんな刺激するような、軽はずみなことをしたのだ!」
 と不安を煽り、今年予定の消費税増税とあわせて、日本が混沌の中にたたき込まれ、これを機会に、日本の未来が黒い雲に閉ざされていくような印象を持たせようと躍起になっているのではないか、とも思う。

 だが、本当にそうだろうか?
 今回の世界中からの「靖国叩き」の、原因は、マスコミ諸氏が言うのは、全く別のところにあるのではないか……それが今回の更新の考察である。
 以下、今回の更新は、世界各国の反応に対する現時点での個人的な感想であり、そこから受けた印象であることをお断りしておきます。

 昨年、当ブログでは、「東京オリンピックを引き寄せた運」について、一つの見解を更新した。小生は、今回の「靖国批判」は、それとおそらく、同じ理由、同じ反応の裏返しではないか、と思うのだ。
 これは小生一人の印象ではない。
 今回の「靖国参拝叩き」に関して、古い読者たちの多くが想起したのは、大川総裁が、1988年の暮れの月刊誌で、総裁(当時は「主宰先生」だった)が書かれた論稿だった。
 当時、大川総裁が書かれた、その文章を引用してみる。

 ……「現時点において常識と言われているものや、価値と言われているものが、今後地滑り的に転倒を起こしていく」
 「私たちにとっては大きな自覚をともなうものとなるでしょう。あるいはそれを自信と言ってもよい」
 ……「今まで日陰の身に置かれ、そしてともすれば、隠されがちであったものが、ようやく日の目を見、自信に溢れる姿となって現われてくる」

 さらに、印象的だったのが、次のフレーズだ。

 ……「それは、あたかも海の底深く沈んでいた大きな鯨が潮を吹きながら突如海面に躍り出るような、そうした力強さを秘めているように思います。まさしく鯨が海面に出てくるように、そうした巨体が新しい世界に現われてくる、今まで隠されていた価値が巨大な鯨となってその背ビレを見せ、潮を吹き、やがて海面から顔を出してくるという感じがいたします。そして、その力強い予感は日増しに強くなっていきます。」(書籍「愛の原点」所収「新時代への序曲」)

 巨大な水底の鯨が、潮を噴き上げながら海面に躍り出てくる……。
 もしも、この靖国参拝が、世界に起きているこうした「異変」の過程での出来事だとすると。
 今回の世界のトップ達の日本批判は、「いままで隠されていた彼らのとある潜在意識の感情が暴き出された」ような印象を受けないだろうか?
 その潜在的な感情こそ、「日本に対する何か」を感じ取ったことの恐怖にほかならないのではないか。
 世界の目に、日本はどううつっているか。
 日清、日露、第二次大戦後の復興の、軍事・経済における恐るべき強さを持った国。アベノミクスによって、再びその強さを世界に知らしめた国。
 その底知れぬ日本が、再び信仰と誇りをとりもどして、強くなることが怖くてたまらない。そんな風に見える。
 そして、さらに、人々は、その日本を中心に、明らかに見たこともない、想像を絶する未来が到来しようとしていることを潜在的に感じ取っていて、強烈にその変化を恐れているのではないか。
 おそらく、その「変化の予感」は正しい。
 これは、壮大な始まりなのだ。
 いよいよ、世界が、変わろうとしている。 いよいよ、浮かび上がってくる。
 だが、新しい世界の到来は、同時に、今まで嘘で塗り固めた世界の「正義」の「嘘」そのものが破られ、真実が暴かれていくことでもある。
 その過程は、これまで営々と罪を犯し続けてきて、それを信仰とか正義とかの美名の元に美化し、自分たちの過ちをなかったことにしたい国々にとって、たまらない苦痛に他ならないだろう。
 しかも、その「新しい世界」とは、彼らが全く想像したこともない、「日本を中心とした新たな世界秩序」であり、同時に、キリスト教とも唯物論とも違う、「日本から発される新たな精神基軸」である。
 地球全体が、「維新」を迎えようとしている。
 「維新」の次に来るものは、「開国」である。
 このたび、この星に起こるその変革……「地球の維新」とでも呼ぶべき改革がある程度進んだあかつきには、地球が宇宙への「開国」を果たし、しかし、他の星をいたずらにあがめたり、侵略されたりすることなく、宇宙の中でも真にリーダー的立場にある星々との交流を開始することができるだろう。
 それらの展開は、大川総裁の愛読者にとっては、難なく予測される未来だ。
 だが、そんな未来は、世界のトップたちの誰も、全く想像すらつかないものでもある。
 ……さぞや恐ろしいことだろう。
 だから、彼らは、その想像もつかない、「新たな時代」の「新たな価値観」の到来を恐れるあまり、古い世界観の殻の中に潜り込み、恐怖にかられて大声で日本を責めながら、世界が変わるのを拒絶しているのだ。
 それはあたかも、環境の激変に見舞われた子どもが、怖がって、自分の体臭の染みついたなじみの古毛布の中に頭から潜り込み、何事もなかったことにしようとしているかのように、「今までの世界観」という、居心地の良い古毛布の中に潜り込もうとしているかのようだ。
 日本への批判は、その彼らの「悲鳴」に他ならないのではないか。

 言葉を変えて言うならば、これは新しい「踏み絵」である、とも言える。
 ……あらがえない巨鯨の浮上のような、大きな時代の変化。
 それを受け入れるか、それとも抗うか。
 その変化を憎み、逆らい、つぶそうとすれば、砕かれるのは逆らった側の者たちだ。
 他国ばかりではない。その「地球の維新」の主役となるであろう日本もまた、手放しで喜ぶことは許されはしないだろう。
 渦中にあると言うことは、さまざまな攻撃を、ゆさぶりを、陥穽を、次々に仕掛けられると言うことだ。一つ対応を間違えば、新世界に踏み出すどころか、日本が、世界が本当に崩壊してしまいかねない。
 用心して進まねばならない。勇気を持って進まねばならない。 誠意を持って進まねばならない。知恵を持って動かねばならない。そして、愛と許しをもって、耐えねばならない。
 けれども、もはや待っている未来に背を向けること、それだけは、許されぬ局面に、日本は踏み込んでしまったのだ。
 サイは投げられた。
 世界の変革の「はじまりのはじまり」……その立会人であり、同時に主役になったことを、日本人はもっと面白がり、そしてもっと誇りをもって、戦っていかねばならないだろう。
 激しくうねる時代の力を感じる、2014年の年明けとなった。

 (……この件に関しては、興味が尽きず、各国個別の内心の考察や、日本国内においては、秘密保護法案、原発の再稼働がいかに関わってくるかと言うことも、未だ触れられざる論点の一つだろうが、その観点はまたいずれかの更新で。)

 最後に、今年元旦早朝、とある温泉から見た初日の出をどうぞ。

VINESPA 02
VINESPA03
 なお、混雑した更衣室にて、娘が周囲を見回しつつ親に向かって、
 「ねえねえ、どーして女の人って、大人になるとみんな太るの?」
 と大きな声で素朴な疑問を発したため、あちこちから、大勢の見ず知らずの女性たちによる阿鼻叫喚とも言うべき悲鳴の合唱が……みなさん、お騒がせいたしました。

そのすこし後の日本海。
20140101 Sea of Japan
  明るい光が差しつつも、鉛色に荒れている、日本を取り巻く世界のようです。

 そして、その日、中華料理店での昼食のお写真。まずはお品書き。

 前菜は彩りがありますね。

 ふかひれはこんなかんじの。

 卵が完璧なまでにご飯にからんだチャーハン。あんはかなり辛め。

 最後に、デザート。

 このデザートのとき、お品書きにない一品を運んできたお店のお姉さんに、
 「こちらのココナツ団子は、(メニューにはございませんが)当店からの新年の『ご挨拶』でございます」
 と言われたとたん、子ども二人がはっと顔を上げ、「なにっ、挨拶だとっ? 挨拶なら返さねばならぬ!」とばかりに、
 「あけましておめでとうございますっ!」「おめでとうこざいますっ!」「今年もよろしくお願いしますっ!」「お願いしますっ!」と、口々に思い切り威勢よく叫んで挨拶しだしたので、トレイを持ったまま店のお姉さんが爆笑……ここでもお騒がせいたしました。
 みなさん、よい一年を!

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