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2010-12

大川総裁と楽しむ「やりなおし英語」(2)テキスト選択編

 昨日の続き。
 今日はテキスト選択編です。

 さて、
 「わしゃ、英語を離れてうん十年。もうエービーシーぐらいしか覚えていません」
 ……という人は、どこから英語をはじめるか。
 もちろん、いちばん最初の「入門」……つまり、中学一年から高校受験までの勉強をやり直すことからはじめる。
 というわけで、今年、
 「英語の初心者の人たちよ。まずはここからおやりなさい」
 と、大川総裁が編んだ中学の英語学習セット一覧がこちら。

大川隆法 中学英語テキスト 一覧 

 (なお、写真には入れなかったが、我々が昔やった「中学英文法」の一部は、いま、高校でやることになっているらしい。
 だから、大川総裁の、「高校基本英文法入門講義」 という一冊も、この仲間に入れてしまっていいと思われる。高校の英文法は一冊にまとまっている)

 これらの書籍は、三つの種類に分けられる。

 ① 写真、左の列の「単語」
 ② 写真、真ん中の「英文法講義」
 ③ 写真、右の列、「構文・英作文・英会話」といった、いわば、「文章暗記モノ」

 これにどう、とりくむか。
 今回は、独学を前提として、
 予算と時間・用途を考えて、勉強の道筋を三コースにしぼってみた。

(1) 王道で勉強する三冊(ないし四冊)コース  開始予算 約9,000円~12,000円から
(2) 英会話を身につける二冊+講義一冊とCD一枚コース 予算 約6,000円~11,000円から
(3) お金も時間もない人の「一冊だけ」コース 予算 3,000円ポッキリ
 ●●●~おまけ~ 一冊買ってもできません、という人のために●●●
 (価格は、購入した支部・正心館の提示した金額によりました)

 まず、
(1) 王道で勉強する三冊(ないし四冊)コース
 の学び方。
 これは、上の写真で左から列に並べた、①「単語」②「文法講義」③「英作文・構文」の、それぞれのシリーズから、いちばん簡単なものを一冊ずつ選んでスタートして、次の巻にすすんでいくのが王道な勉強方法になるだろう。

 つまり、①「単語」は、青表紙の薄い「中学英単語熟語集 基本編」。
 ②「講義録」から、「中一英文法入門講義」。
 そして、③「英作文用」に、「中学英語重要構文CDつき」

 というわけで、「英文やり直し王道組」最初の教材はこの三冊。

(ただ、単語集に関して、「青表紙」は、簡単すぎるので、赤表紙の「高校受験 英単熟語集 必勝編」のほうがコストパフォーマンスがいい感じがします)

 ところで、学習をはじめるまえに、まず、チェックしておかれた方がよいものがある。
 それは、「単語集」の「発音記号」の欄。
 これからは、英語を読むにしろ、書くにしろ、頭の中で英語がある程度再生されることになる。
 その際に、頼りになるのが「単語の読み方」である、「発音記号」。
  ……大川総裁の編んだ、このシリーズの単語集の発音記号の欄で、小生はいきなり感激した。
 五ページ目か六ページ目あたりにある、「ローマ字にない発音、日本語の発音と大きく異なる発音記号」が書いてあるページ。
大川隆法 中学 単語集 発音記号
 これは、いままで見た発音記号の解説の中で、一番平素でわかりやすい。
 そして、他の発音記号も、実にシンプルにわかりやすく書かれている。
 具体的に「わあ、嬉しい!」と思ったところを見てみる。
 ……たとえば、LとRの発音。短い文章だが、適切に舌の位置を説明するだけで、きわめて簡単に発音できる。
 ……また、「f」の発音に関しても、よく一般にありがちな「下唇を噛んで」などという、現実では行われない解説ではなく、「前歯を下唇に軽くあてる」というように、より実践的に書いてある。
 ……さらに、「あ」という発音について。
 日本語で「あ」というと、一種類しかおもいうかばない。
 だが、英語圏の人には、「あ」と「あ」に似た音が、約四種類もあって、まったくべつな音として認識されている。
 この「あ」の関門は、ある意味LとRの発音の違いよりも戸惑わされる。
 だが、この単語集シリーズの、最初の発音記号の項目は、きちんとそこを押さえてある。
 一番最初の「母音」のコーナーで、英語の「あ」の四種類のうち、三種類がならべて載せられているのだ。
 (ちなみに、単語集の発音記号に書かれていないもう一種類の「あ」は、記号で言うと「a」であり、日本語の「あ」の口から、さらに、指一本ぐらい口を大きく開ける「あ」。)
 「簡潔にして要を得る」とは、まさにこのこと。
 大川総裁の親心を感じる。
 ……というわけで、英語が初めて、という人は、この、「発音記号」のページをコピーするなどして、しおりがわりにはさみ、単語集の発音をするさいに、その通りに発声することを強くおすすめする。

 では、発音記号に目を通したところで、全体の勉強の仕方について。
 やりかたとしては、まず、CDつき構文集をマスターする。
 「構文集をマスターする」方法は、いろいろあると思われるので、各自で心ゆくまで好きな方法をやられたらよろしい。
 ただ、この構文集の、大川総裁のまえがきに、『この本を「音読用に」』という記載があったので、巷に数多くあるテキスト学習法の中でも、
 「何十回もひたすら音読する」という、國弘 正雄氏・千田 潤一氏らの「絶対音読」「只管音読(←只管打坐、とかけているのです)」などがいいのかもしれない、と思う。
 「絶対音読」による英語学習の書籍は書店で多く売られているし、図書館にも置いてある。
 (もっとも、これ一冊で英語を攻める場合は、もっと突っ込んだマスターの方法があるので、(3)にそのうちの一種類を書かせていただきました)

 それをやりこみながら、並行して単語集で単語を暗記しつつ (単語と暗記についても、後で書けたら書かせて頂きます)、
 講義録を読み、要点を覚える。
 それぞれ、一冊を一通り終えたら、また繰り返し。
 大川総裁が「細切れの時間を学生時代いかに活用したか」ということで書かれていたとおり、単語集・文法書・構文集は、幾度も繰り返すのが基本。
 3回とか、5回とか、お好みで回数を設定して、繰り返して行う。
 一冊を3回とか5回とかくりかえし終わったら、次の段階の書籍を購入して続けていく。

 たとえば、英文法の講義録は中一 → 中二上巻→ 中二下巻 →高校 と続いていく。
 この順番で、一冊ずつ読み終わったら次の巻を買い、読み込んでいく、という形。
 単語だったら、中学基礎編→中学必勝編→高校基礎編……といったふうに。
 そして、CDつき構文集をマスターしたら、「Forest」の英作文でさらに基礎をかためつつ、オプションとして、(2)にあげた、英会話のCD一式で会話をマスター。
 (それにしても、あの有名な英文法書の「Forest」を英作文で使う、という発想自体が凄すぎる! 初めて見たときはあんまり驚いて、大声をあげそうになった。)

 こうして、写真にある中学用の参考書の全て(プラス、高校英文法講義と、高校英会話)をやりあげていけば、全体的に英語の土台部分を固めることができる。
 これだけで、一般から見ると、「英語が出来る人」に大きく近づいているはずである。

 実は、中学の英語・英文法というのはかなり大きい。
 大川総裁が、「高校基本英文法入門講義」の冒頭でも語られているように、(昔の)中学の文法の範囲をやってしまうと、高校でやる文法は、余り残っていないのだ。
 文法は、(昔の)中学の部分をがっちりやれば、おおむね英語は出来るようになるのである。
 (「中学だけで文法はいい」、と聞くと、気が楽になりませんか? 小生はこれでずっと気が楽になりましたぞ。)

 これは本当のことで、巷の学習者たちも、「TOEIC750点突破のために、必要な文法は中学のものだけで間に合う」、といい切る人は大変多いし、
 さらに、「中学英語が出来れば世界中の人と話が出来る。よほどめんどうな仕事で英語を使わない人なら、中学英語をマスターしておけば充分」、という声もよく聞く。
 じっさい、単語がシンプルなアメリカの子ども向けのアニメ映画なら、この時点で、字幕無しでもけっこう理解できるようになっている。
 ここまでの土台が出来ていれば、インターネットの海外のサイトなら、Googleツールバーで「単語翻訳」の機能をつけておけば、その助けをかりて、たいてい読めるようになっているはずだ。

 なので、ここまで頑張ったら、ひとまずのゴール。

 つづけて 大川総裁の「高校シリーズ」へ進んでも良いし、
 「伝道したい!」というなら、以下、(2)にあげる高校の会話編を経て、ずばり、国際局の編纂した「仏法真理ガイドブックCDつき」のマスターをおすすめする。

 この本は、生の伝道現場とか、支部での海外の方のお出迎え、海外の方の入会の経緯、コラムなど、読み物としてもひじょうに面白く、単語集もついている優れものだ。
 あるいは、ビジネスマンなら、
 大川総裁の「英語伝道入門」シリーズ(「伝道」とは書いてあるが、中身はほぼビジネスシーン等で使用する文になっている)

 あるいは、「大黒天英語シリーズ」に入るなど、お好きな教材に進まれてよいのではないかと思う。

 これが「やり直し英語」の、おそらくは、王道だと思われる。

 (……なお、申し遅れましたが、これは小生の単なる印象を述べております。
 おそらく、もっとよい学習方法がある方もおられましょう。
 そういうおいしい情報は、是非是非、各自のサイト等や、地元のサクセスでご発表いただきたい。
 勉強法マニアの小生、効果的な勉強法は、ぜひ知りたいところです。)

 しかし、ここまでばっちりやらなくていいよ、という方もいるだろう。
 「旅行に行くので、会話だけ分かればいいんだよ」という方。
 そういう場合は、

(2) 英会話の二冊+講義一冊とCD一枚コース

 中学の英会話のテキストと、

 さっきの一覧写真で紹介しなかった、高校の英会話のテキスト、講義並びにCD。

 この「英会話」コースの場合、構文のCDのかわりに、中学英会話・CDをマスターする。
 続いて高校編の英会話テキスト、CDつきをマスター。
 これで二冊の、6,000円コース。
 内容はというと、中学の英会話のレベルは非常に簡単。
 高校編のレベルは「幸福の科学学園生が、研修旅行に出て、アメリカの街で迷子になったとき、なんとか宿までたどり着けるための英会話」だと、まえがきに書かれてある。 
 (徹底的に実用重視。ここでも、先生の英語初心者への愛を感じてしまった。ありがたや、ありがたや。)

 上記の二冊にくわえて、金力・余力のある人は、並行して、「高校英会話講義」(←大川総裁の商社マン時代の英語武勇伝や英会話マスター法の書かれた一書。面白すぎる!)を読む。
 さらに、その続編であり、高校編英会話の英文に関する「講義」を、CDで聴く。(現段階で、こちらはまだテキストが出ていない。CDのみのようだ)
 これで、ツアー参加などのちょっとした海外旅行はできるはず。
 さらに、旅行先で伝道したければ、先ほど上げた
 「仏法真理英会話ガイドブック CDつき」
 を続けてやられたらいい。
 以上、徹底的に会話重視の勉強方法である。
 実践で伝道しに行かなければならないときは、このコースだけ急いで詰め込んでいかれるといいのではないかと思う。

 最後に、
(3) お金も時間もない人の「一冊だけ」コース
 ……お金がない。
 けど、なんとかいっぱしに英語が使えるようになりたい。
 そういう人が目の前にいたら、小生がおすすめするのは(1)で出てきた
 「中学英語重要構文 CD付」。

 この一冊である。

 「一冊だけ。しかも構文か。がっかりだなあ……」と侮るなかれ。

 じつは、千葉商科大というところの太田信雄教授が開かれている「市川英語村塾」というところでは、とある勉強法が効果をあげている。
 それは、
 「中学英語の基礎のエッセンスとCDだけを徹底的にやりこむ」
 ……ということ。
 恐るべきことに、その方法で英語のやり直しを一から始めた、壮年・シルバーを含む社会人の塾生たち数十名が、TOEICの600点越えを達成している。
 その英語塾が使うのが、中学三年間のエッセンスを短文にまとめた、カード付き書籍『中学英語が効く! TOEICテスト600点突破!音読カード CD付 』(市販されている。価格は2,310円)。
 塾生たちは、カードの英文のCDでネイティブの発音をまず聞き込み、書き取りや音読・シャドーイングなどしながら、
 最終的に「和訳を見た瞬間に、反射的に英語を出せる」という状態にもってゆき、この、
 「和文を見て、反射的に暗唱」という訓練を、一枚のカードにつき、300回(!)行う。
 カードの総枚数は、300枚程度か、それより少し多いぐらいではないかと思う。
 だいたい、三ヶ月から七ヶ月ぐらいで、この反復300回が終わるらしい。

 そして、たったそれだけの訓練で、TOEICに望んだ人たちが、次々600点をクリアしているのだそうである。

 ……小生、この話をきいて、とても興味をそそられた。
 何を隠そう、面白い学習法があると、自分で人体実験してみたくてたまらなくなる性分。
 そこで、詳しい方法をあちこち調べ、自分なりに情報を総合して、さっそく中学一・二年の教科書とCDを入手、自分で教科書全文をカード形式に作り、自己流ながら、自分で一時期ためしてみた。
 自作のカードはこちら。

市川英語村塾ふう 自作 暗唱カード 太田信雄 TOEIC600点

 カードは、すべて100円均一の店で買った材料でこしらえたもの。
 真ん中にぶらさがっている赤い器具はカウンター。
 これは小生の工夫で、いちいち何回暗唱したかなんて神経使っていられないので、一回暗唱するごとに一回カウントして、数を記録しておくためのもの。
 これを使って、
 ひまさえあればCDを一日中かけてネイティブの発音をつかみ、どこへいくにもこの教科書全文の自作カードをポケットに入れ、ちょっとした細切れ時間に、ひたすらひたすら反復暗唱する。
 三ヶ月ぐらいかけて、カード一枚につき200回暗唱、ついに、全カード反復訓練を完遂した。
 果たして、その勉強法による成果は、というと。
 ……効いた。
 ……確かに効いた。
 一番すごかったのが、とある英語教材の診断サイトで、web上で開催された短かい時間で測定できる「TOEICの模試」をうけたときのこと。
 結果の画面を見て、アゴが落ちた。
 訓練前まで、TOEICのサンプルをきいても、さっぱりだったのが、
 訓練がひととおり終わってからのかんたんな模擬試験をやってみると……。
 ほんとうに、600点を超えていたのだった。

 その点の取り方たるや、ヒアリングはなんとなくわかる、という感じで答え、文法は問題を読み、「理由はわからんが、たぶんこれが正解じゃないか」と思って選んだ答えが、ふしぎなことにわりと合っていた……という取り方。
 (もっとも、本番のTOEIC600点には、やはりもっと語彙が必要だし、試験慣れも必要なのではないかな、という気がするのだが……)

 じつは、小生、高校時代の英作文では成績がなかなか上がらなかった。
 決して怠けたわけではなく、まじめに努力して、かなり無残なありさまだったのである。
 暗記力が皆無。
 英語センスがない。
 TOEICで600点なんて、夢のまた夢だった。
 それが、当時よりはるかに老化した脳の状態で訓練して、こんな結果が出ようとは思わなかった。
 しかも、当時、仕事が忙しい時期にさしかかったため、中学三年の暗唱前までで訓練をストップし、回数も、ほんとうは300回しなければならない暗唱を、200回しかしていなかった。
 だが、それでも効果はあったのだ。

 また、その訓練以来、娘の幼稚園に英会話を教えにくるネイティブの老婦人が、こどもたちに話しかける、平易だが容赦ないネイティブスピードの話の内容がかなりわかるようになったりした。
 ほかにも、伴侶が見ている洋画のドラマのビデオでも、音だけ聞いて画面をみなくても、「あ、今これこれのシーンだね。この登場人物はこうなったんだね」とか、当てられたりすることもあるようになった。
 単語がところどころ分からなくても、なんとなく推測がつく感じなのだ。
 以前、このサイトであげたように、大川総裁の英語の説法を英語のまま一部ノートで書き取ってアップする、などということもできるようになったのも、この訓練のおかげだった。

 ……というわけで、それらの実体験から見て、 この方法、英語のマスターに絶大な効果があるだろうと思う次第なのである。
 これは、お金もなくて時間もない社会人にとっての「英語最終兵器」になるのではないかとさえ思っている。
 同時に、少なくとも、「一冊の語学のテキストとCDをやりました」というのは、最低でもこれぐらいやらなければならないのだな、ということを骨身にしみた一事だった。

 さて、そこで話を戻して、大川総裁の編んだこの一冊の構文集を開いてみよう。
 こちらもまた、上記の教材と同じ、300を超える文章数で中学英語のエッセンス、しかも、ネイティブのCDつき。
 条件は揃っている。
 つまり、この一冊で、いま述べた勉強方法をやってみれば、かなり良いセンいくのではないか、ということなのである。
 実は、これは小生がこれから実践してやろうと思っている方法。
 細かいやり方について、また、検証結果については、機会があったら書いてみたい。
 

●●●~おまけ~ 一冊買ってもできません、という人のために●●●

 さて、最後の最後に、
 一冊買ってはみたけど、やっぱり何したらいいか分かりません。
 やっぱり英語なんて、文字を見ただけで嫌です。
 どうしたらいいから分かりません。
 ……という人のために。

 本を買ってきたら、まず、何をすればいいのか。
 じつは、上記した、三つの勉強法のスタートは、どれも同じ。

「やさしい英語のCDつきのテキストを購入し、まず、CDをきく」

 購入したら、テキストもほっぽって、ただ、CDをきく。
 これだけを、まず、やられたらいい。
 しかも、同じものをくりかえし、くりかえし、何時間も何十時間もきくのである。

 これは、大ブームになった書籍「英語は絶対勉強するな」からはじまって、最近ブームらしい、若いゴルファーの男の子が宣伝している学習法にも共通している。
 とにかく聞く。
 一枚のCDを聞く。
 運転のあいだとか、朝起きた目覚ましがわりとか、単純作業のときでもいい。ずっとかけておく。
 だいたい期間は、 一ヶ月 × 一日二時間」以上。
 このぐらいの時間数、辛抱して同じ一枚のCDを聞いたらいいのではないかと思う。

 聞くということは、バカにならない。

 言語習得に際し、赤ん坊がやることは、まずひたすら何年も「聞く」ことであるのだから。赤ん坊は、千時間、二千時間のインプットの後で、初めて言葉をしゃべり出す。

 小生は、はるか昔、書籍「英語は絶対勉強するな」(略して「英絶」)の勉強法を試したことがある。
 そのときにヒアリングのみの「行」を行って、不思議な体験をした。

 書籍「英絶」とは、「文法を一切習わず、英語ぺらぺらになりますよ」、というもので、シュリーマンの学習法などを参考に、韓国の人があみだした勉強法。
 タイトルにあるように、「勉強するな」というのだが、けっこう厳密な手順とルールが指示され、根気もかなり必要。

 ともかく、その「英絶」最初のステップは、確か、
 「テキストも見ず、口からも我慢して英語を喋らず、ひたすらCD一枚を毎日二時間、かけつづける」
 というものだった。
 小生、テキストに従い、70分のCD一枚だけを使い、「一日二時間以上聞き」を行った。
 すると。
 二ヶ月目のある日、明らかにその前の日とは全く違う「聞こえ方」をするようになったのである。
 その日、なにげに車に乗ってCDをかけ、聞きはじめるや、まるで、カセットテープがきゅるきゅるきゅる……と回転数が落ちたかのように、急に音声全体の回転数がゆっくりになったかのように言葉の速度が落ち、ゆっくり、かつ、はっきり聞こえたのだ。
 それ以来、前と違って、すべての英語が、ずっとはっきり、ゆっくり耳に残るようになった。
 この現象は、同著によると「耳が開く」というのだそうである。
 これはまことに主観的なもので、同じ車の中で、同じCDを聞いていた伴侶は、そのとき流れている英語の発音のペースが変わったなどということはなく、「べつにふつうに聞こえていた」という。
 ……感心した。
 「行」を積んだ者の耳にだけ、それまで「もにゃもにゃ……」と聞こえていた言語がとつぜん、明らかに音が「くっきり」聞こえだす。
 宗教的な「小悟」の瞬間のように、それは劇的で感動的だった。
 この「耳が開け」た状態になってから、それまで我慢していたスピーキングを行うと、我ながら、それまでと全く発音が違う。
 「英絶」では、何ヶ月かかろうが、何年かかろうが、この「耳が開く」体験をしないうちは、断じて第二ステップに進んではならない、としている。
 (まあ、「英絶」の勉強法は「右脳重視」で、七田式に似て、ちょっと霊的な印象があり、みんながみんな「耳が開く」体験を持てるわけではないと思うのが難点である。そのため、大勢の人がここで「英絶」式勉強法に挫折することになる)

このことから、おそらく、ある程度内容が分かるCDを、「繰り返し何十回、何百回と聞く」ことは、脳の「英語回路」の作成に、大きな関係があるのではないか。
 たくさん聞くことによって、脳の一つの回路が出来上がるのだろうと思う。

 だから、めんどうな事が出来ない、時間がない、という人でも、CD一枚を入手して、えんえんと聞き続け、向上心を持っていれば、次なる学習へのステップが開ける、ということなのだ。

 そして、いつか、時間が出来たり、ふと、気が向いたときに、いままで聞いてきたCDのテキストを見る気になって、暗記やスピーキングに取り組んだとき、聞き続けるという努力の習慣が、その「未来の学習」の飛躍を約束してくれる。

 ……とまあ、そう思って、今日もCDを車のプレーヤーにつっこんで、運転している間中、かけ流している小生なのでありました。

 以上、英語の学習について考えていると、しみじみ思う。
 人間、いくつになっても、あきらめることはない。
 いくつになっても、努力を重ねるものは因果の理法によって、学業をすすめることができる。
 「学生時代は数少ない、因果の理法が体験できる時期。勉強しただけ成績が上がる」というような言葉を大川総裁は語っておられた。
 しかし、英語の門を前にして、私たちはいつでも、ふたたび学生時代のように因果の理法をこの身で体験することが出来る。

 昨日より今日。
 今日より明日。

 これを機会に、大川総裁のガイドで、その「因果の理法」を楽しむのも、また仏の賜った慈悲であるように思える。
 まことに、仏はいたるところに喜びの種を蒔いておいて下さる方だなあと、思わざるを得ない。 

 来年もまた、大いなるものに抱かれ、法友の方々と道を歩むことが出来ますように。

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