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 東京オリンピックを呼び寄せた「運」の正体(上)

 ……うまくは、いかないものだ。そう嘆息した人は多かっただろう。

【安倍首相、消費税引き上げ表明 政府与党政策懇談会発言全文 2013.10.1 14:02 [消費税率引き上げ]】http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131001/plc13100114040012-n1.htm
 自民党が、ついに増税を選択した。
 大川総裁が早いうちから、
 「このままで行くと、ほぼ間違いなく増税することになる」
 と喝破された、その通りの展開になった。
 安倍首相としては、「ここで党の多数を敵に回しては、悲願である『憲法改正』が難しくなる」、との決断もあったかもしれない。
 だが、党内ばかりに目をやった、その判断とはうらはらに、憲法改正が遠のきかねない事態が引き起こされている。
【支持率3週間ほどで急落も、「3年以上」長期政権に期待64%】2013.10.7 21:46
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131007/plc13100721480015-n1.htm
 支持率、政権初の大幅ダウン。
 経済だけで支持率が上がっていた安倍政権である。
 施行されたら、もっと激甚に低下することになるだろう。支持率の高さだけで、党内の「かすがい」になっている安倍首相だ。支持率が下がれば、党内からは激しくたたかれ、憲法改正どころか、任期を全うするのも怪しくなる。
 なのに、である。
【消費税率10%引き上げ判断、来年末前倒しで調整10.8 01:31】http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131008/plc13100801330003-n1.htm
 「……つける薬がないな」、と、このニュースを聞いた会員さんの一人は言った。
 
 それにしても、と、大川総裁の愛読者たちは、嘆きを禁じ得ないだろう。
 ……あれほどまでに、大川総裁に止められていたというのに。
 ……あれほどまでに、「そんなことをしても税収は増えない」「むしろ景気の腰折れを起こし、税収は減る」と予告されているのに。
 さらには、書籍「政治革命家 大川隆法」の中で、
 「その増税は、『年金による社会保障』を支えるためだというが、それは大嘘だ。とうに破綻した年金制度をつくろうためのもので、二度、国民を詐欺にかける行為だ」
 と、説かれ、この増税が、いかに罪深い行為かを諭されていたというのに。

 結局、自民党は、自らが大川総裁の政策を丸呑みにして実行したことで復活したことをけろりと忘れ、あたかも自らの力で「日本を(自民党の手に)奪還」したかのように錯覚し、勝てば官軍とばかりに、財務省に洗脳されたまま、増税を行った、ということなのだろう。
 昔から言われてきた、
 「自民党は、選挙に負ければ腰が低いが、勝ったとたんに態度が大きくなる」
 という癖が見事に現れたのだ。 

 『仏の再三にわたる制止を振り切って、自らの我を通す』……
 この自民党の振る舞いを見て、仏典の毘瑠璃王ことヴィドーダバ王の故事を思い出した方もいるだろう。
 釈尊の時代、毘瑠璃王は、出生時からすでに釈迦族から屈辱を受け、そのことを知って以来、「必ずや釈迦族を滅ぼさん」と決心。
 王に即位した毘瑠璃が、軍を従えて釈迦族のもとへ向かう途中、釈尊がその途上に待っていて、その進軍をいさめ、王は軍を引き返した。
 それでも彼は、釈迦族への復讐を、諦めきれない。
 三回、釈迦族に対し進軍を繰り返し、その都度、仏に諫められて三度翻意した王であったが、四度目に、ついに王は釈迦族を滅ぼしてしまった。
 「仏の顔も三度」の語源だというこの物語は、釈尊が幾度いさめても、人は結局自分の我を通してしまうものだ、という悲惨なサガをしみじみと身につまされる物語である。
 現代にたちかえって、幾度も総裁に諫止されながら、なお増税する自民党。
 なんとなく似た話だ、と思われた。
 だが、毘瑠璃の逸話とは異なり、このたびの決断で、危うくなるのは他国ではない。
 日本である。
 この消費税増税の施行により、安倍政権の支持の失墜により、憲法の改正が成就しないだけではない。
 消費税の導入によって、立ち直りかけた経済は再び腰折れを起こす。
 その腰折れは、日本経済の評価にも影響し、その結果、中韓の経済が再び盛り返すことも考えられる。
 二重、三重の意味で国防が危うくなる。

 結局、この増税は、国民を二度目の詐欺にかける「背信の増税」であるだけでなく、「国難を招く増税」となり、同時に、政策を貰った仏に対する「忘恩の増税」にも見えるのだ。
 先ほどの毘瑠璃王であるが、釈尊の制止をふりきって釈迦族を滅亡させたのちに迎えた自らの最期は、どの伝説も「不幸であった」と伝えている。
 現代の自民党も、総裁の制止を振り切り、これだけのことをしてしまった以上、党として衰退以外の未来はあり得ない。
 残念ながら、「終わり」が始まるだろう。
 せめてなんとか安倍首相には、四年間をがんばり通し、憲法九条の改正だけでも成就して欲しいのだが……。
 頭の痛いことに、これまでの霊人たちの予言を組み合わせると、増税した来年、日本のたどる道は、決して楽ではないことが示されている。(続きます)

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