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2011年9月末 臨時国会まとめ(1) 問題続出・閣僚答弁

野田政権下のもと、九月末、「たった四日間か!」と、皆を唖然とさせた臨時国会が行われた。
 四日間の会議で決まったのは、議員立法として、東京電力福島原子力発電所事故調査委員会法と改正国会法 の成立。(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110930-OYT1T01367.htm
特に前者は政府から独立した民間組織となるので、成立が喜ばしい。

 しかし、実際にやりとりを見ていた人は「うあああ、なんだこれは!」と悲鳴を上げたくなったに違いないのだ。
 ……二回にわたって、国会に関するまとめを挙げさせていただく。

 国会の会期中、29日(木)午後発売の『夕刊フジ』(産経新聞社発行のタブロイド紙)の「私の流儀」シリーズにて、幸福実現党・ついき秀学党首のインタビューが掲載された。
 誌面の載った、ついき党首の公式サイトはこちら
http://tsuiki-shugaku.hr-party.jp/media/magazine/1358/
 (夕刊フジさん、思い切った特集を組んでくださったものだ。実現党のシンパとして、まことにかたじけない。首都圏に行ったら夕刊フジ、買いますから!)

 その中で、「問題三閣僚を斬る」という記事があり、一位 一川防衛相、二位 蓮舫行政刷新担当相、三位 安住財務相という名前が挙げられ、ついき党首に批判されていた。
 読者は、「閣僚を三人も俎上に挙げるとは、ずいぶん手厳しい」……と思ったかもしれないが、いざ国会が始まってみると、その指摘通り、いや、そこに指摘されたどころではない大量の閣僚の不手際が暴かれた。
 (このインタビュー、おそらくは国会が開催される前だったはずだ。ついき党首の先見性というか、「読みが正しかった」の感がある)

 野田首相ご自身は非常に優等生的な対応で、固く失言をつつしみ、ガードしているおつもりのようだったが、周囲の大臣はそうではなかったのである。
 たった数日の国会だったというのに、通常なら、軽く20回ぐらいは「内閣総辞職」しなければならないクラスの無残な失言やら失態、議員の犯罪的行為がぞろぞろ出てきた感がある。

 菅首相のときは、菅首相一人が突出してひどかった。
 しかし、今回の内閣は、野田首相はそれほどでもないが、周囲の大臣席にずらりと小さな菅首相が分裂して座っているかのような騒ぎにも見える。
 (ついき党首も挙げていた安住財務大臣に関しても、「この人やっぱりアレだよなぁ」という意見をよく見かけた。
 この方は、以前、「小学校のプールにガソリンをためればいい」とテレビで発言し、以来「ガソリンプール安住」とあちこちで呼ばれているのらしい。……やはり財務大臣は厳しいのではないか)

 国会を見たネットユーザーからは、
 「もはや国会はエンターテイメント」「新作落語、来たぞ」「ドリフが始まるよ!」「ゴールデンでお笑い番組として流せば視聴率が取れるレベル」
 などと揶揄される状況だったのだ。

 そんな今回の臨時国会、あえて双璧を挙げろといわれたら、河井議員
と、森まさこ議員の猛攻と言えるだろう。

 まず、9.27衆院予算委員会の河井議員の質疑。
 これは記事にもなっている。
【平岡法相、自民の追及に激高】時事通信社 (2011/09/27-13:35)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011092700396
 平岡法相はもともと、障害のある少年がリンチ殺人にあったときに、加害者を擁護して、被害者家族にショックを与えた人物。(そういう人が「法相」というだけで、もうなにをかいわんやであるが)
 今回は、自民党から、米軍岩国基地の移転問題に関して「閣内不一致」とつっこまれたりなどするうち、なんと、国会の会議中に、カメラの前で激高、中井委員長に席上で注意されるしまつ。
 法相でありながら、死刑執行に慎重姿勢を崩さないこと、過去に朝鮮大学校の行事に出席したことも併せて追及されていた。

 さらに、もうお一人、9.28参議院予算委員会の森まさこ議員。
 これも強烈。
 ニコニコ動画のタグでは「最初から最後までクライマックス」とあるが、論点てんこ盛りだった。
 そのうえ、たとえば、質問開始17分ぐらいに、以下、嘘のようなやりとりが行われる。

『森議員「ホールボディーカウンター検査の担当大臣は誰ですか?」
平野、枝野、細野、小宮山(次々たらい回し)「うちではない」
 森「……官房長官、誰ですか?」  
 藤村「福島県だと思います」 (爆)』
 ……担当大臣・フクシマケンって誰だ!
 ……官房長官がオチを担当してどうする!
 ……いや、そもそも、誰も所管を知らんのかい!
 そして、この直後、審議がストップするのである。

 ……森議員の質疑は、お笑いだけでなく、厳しい論点もつまっていた。
 池田副大臣(当時)が、被爆した子供250名に対し、SPEEDIの情報を知っている立場だったにもかかわらず、適切な避難指示も出さず、ヨウ素剤も配らず福島県庁に逃げてしまった、という件も語られる。
 (これはいくらなんでもひどすぎると評判。後日、池田議員は反論しているが、ネットでは「子供たちが情報不足で逃げる方向が悪く、被爆したのは事実だろう」という意見が強い)
 この問題に関係して追求され、逃げまくる枝野議員と細野議員も腹立たしいと評判だ。
 
 それだけでは足りず、またまた大臣の犯罪行為も、明るみに出される。山岡大臣のマルチ商法問題である。
 本来なら、違法な詐欺商法を取り締まらなければならない大臣がその詐欺商法を後援し、献金を受けていたことが晒された。
【自民、山岡氏を徹底追及=マルチ商法との関係ただす―参院予算委】
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/politics/jiji-110928X303.html
 さらにそれに対し、
 【山岡氏、マルチ献金は全額返す 「法的問題ない」 】
http://news.goo.ne.jp/photo/kyodo/politics/PN2011092801000858.html/ (どういうわけか、ほかは各社この記事の場所に別な記事が差し替えられていてリンクが見つからなかったので、こちらの写真のアドレスを掲載)
 ……って、返せばいいのか!?
 ……いったい、この議員は、マルチ商法の講演会に出て、たくさんの人びとが詐欺に遭うことを推し進め、詐欺で巻き上げたお金を献金として受け取ったことに関する、道義的な責任を感じていないのだろうか。

 森まさこ議員の追求はまだまだ他の論点にもあるが、全編そんな調子だった。
 看板を付け替えただけの民主党、またもむごい内閣と言わざるを得ない。

 こうした国会の実情、マスコミは一切触れないので、国民は自分から情報を取っておく必要があるだろう。
 というわけで、国会を見逃した方へ、例によって動画のご紹介。

【9.27 予算委員会 河井克行議員(自民)平岡は北の工作員か?】

ブラウザによっては上手く再生・表示されないようである。直接ご覧になりたい方のためのリンクはこちら
http://www.nicovideo.jp/watch/sm15727281

 そしてもう一本、
 【9.28参議院予算委員会 森まさこ議員】

上手く再生されない方のための、直接リンクはこちら
http://www.nicovideo.jp/watch/sm15736152
 ……今回のご紹介は、二本とも、視聴者からの書き込みができるニコニコ動画。
 恐縮なことに、無料の会員登録をしないと見れないので、会員登録不要のyoutubeなどの動画サイトを探したのだが、探し方がヘタなのかちょっと見つからなかった。そのうちにアップされるかも知れない。

 ……それにしても、これを見て、まだ「自民はまたも民主を責めきれず」とか言っているのだから、マスコミの民主大応援団ぶりも健在である。
 そして、こうした騒ぎの陰に隠れながら、野田首相もきっちり「辞任しろ!」と言いたくなるような問題発言をぶちかましているのである。
 以下、次回に続きます。

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