前々回の記事、大川総裁の二本の新作講義　初見感想～　「遠い夜明け」と「亀のブローチ」より続き。

　まず、9月16日総裁講義「国難選挙と逆転思考」からノートを読みこんでみたいと思います。
　
　前々回の記事に述べたとおり、漆黒のスーツに身をつつんだ総裁。
大川総裁「今日、(講義の)予定は無く、稟議決済等を、午前中やっていたが、新政権の発足日に、一言、何かあってもいいんではないかと。あまり沈黙を守ってと言うのも賢すぎるんじゃないかと」(要約　小生)

　講義の当日は、新政権発足の日だった。
　黒いスーツは、別な場所から国家的な行事に参加しているようでもあり、内面で重大な決断をされたかのようでもある。

　ここでの、「沈黙を守って」というのが「賢すぎる」というくだり。
　「沈黙を守ることが賢い」状況とはどういう状況か。
　ここを聞くと、この国には、いまや、幸福の科学にとってのみならず、正論を説く多くの人びとにとって「自由にものが言えない」政権が出来たのだ、と考えると辛い。
　その時期の身の処し方は一つしかないのだろう。
　総裁は、以前、天台智顗について「政治的にかなり優れた人で、政変が起きると天台山に籠もって、関わらないようにしていた」という話をされたことがある。

　今後の幸福の科学の舵取りも、まずはそのようにしていくおつもりなのだろう……会員さんたちを守るために。

大川総裁「最初から否定的に決めつけるのはやめたい。100日間は見守りたい」(要約　小生)

　これにちなんで、アメリカの100日ルールの話もされた。「100日の間は、新政権を批判しない」という、アレである。
　新聞テレビを見ると、どこもかしこも、麻生さんや安部さんのときに、政権発足後まもなく袋叩きにしたのと対照的に、歴史的な記念日みたいに持ち上げて皆がはしゃいでいるのが、正直、苦い。
　100日というと三ヶ月。年の瀬ぐらいまでか。
　長い秋から冬になりそうだ。

　そしてここで、大川総裁の新政権についての幸福実現党・幸福の科学のアナウンスがなされる。
　それはどのようなものかというと、

大川総裁「内容については是々非々で考えていきたい。
　良い政策を実行した場合には評価する。間違っている、よろしくないと思われる政策を取られた場合にはちゃんと批判をする」(要約　小生)
大川総裁「選挙戦では他政党とも、敵味方で戦ったが、選挙は民主主義の中のゲーム。
　試合が終わったら、お互い健闘をたたえ合うのがルール。
　政権を取ったところについては、祝福の思いで是非頑張って貰いたいという気持ち」(要約　小生)

　うわ。
　凄いですよこれ。
　「選挙は民主主義のゲーム」
　「相手の健闘をたたえるのがルール」
　……こんなさわやかな発言、小生が物心ついてからの政治の舞台で聞いたことがありません！
　……というか、「選挙が終わっても、未来永劫、野党は与党を敵視し続けて、正論に反してでも相手を批判し続けるのがこの国の政治家である」と、渡部昇一教授らが嘆いておられた。

　なのに、ここにきっぱりと敵味方で戦った相手を祝福までしてしまわれる人物が居る。
　こんな党首(「元」になったが)はほかにいない。
　げんに、他の政党はお互いこんなエールを送ったりしてはいないではないか。
　この発言は、お互いを、「一つの国の同胞」として見ているか、それとも単に自分の党のことだけしか考えていないかの違いといえるのかも知れない。
　つくづく、日本は惜しい人を落としてしまった。

　さて、講義は「幸福実現党の実績」について語られていく。

大川総裁「国難選挙と銘打ったが、国難そのものは消えているわけではない」(要約　小生)

　そんな中で、幸福実現党の成果として、
大川総裁「北朝鮮が、８月の半ば過ぎた辺り急に弱くなり、融和的な政策を模索し始めた」　
ことに一役買ったと説明。

　具体的に、幸福実現党の立党後に起きている北朝鮮封じ込めの動きは、大川総裁によれば、
「(1)韓国のロケット打ち上げhttp://japanese.joins.com/series/list.php?sid=68
(2)日本も九月にロケット打ち上げ。http://www.jaxa.jp/press/2009/09/20090911_h2bf1_j.html
(3)前政権の末期にＰＡＣ３を全国展開すると防衛庁で決定(現在、ネットで残っている記事だと、大分新聞　http://www.oita-press.co.jp/worldPolitics/2009/08/2009083101000537.html)
(4)ステルス戦闘機F22をグアムに集結。北朝鮮爆撃可能。オバマは色々言っているが、(http://sankei.jp.msn.com/world/america/090729/amr0907291128004-n1.htm) 軍の方は対策は取っていた。http://a14041404jp.iza.ne.jp/blog/entry/1190955/」(要約　小生)

　ことをあげ、
　大川総裁「米軍、日本、韓国と軍がある程度、暴走は許さないという態度を示したことで、(北朝鮮は)単にボンボン打ち放題という風な状態には無くなってきたのは事実」(要約　小生)
　であると述べた。

　なんと、幸福実現党のドラマの最終回にもあったように、各国が強行姿勢でいったら、北朝鮮はじっさいに萎縮したのだ。
　そして、その後押しをしたのが、
　大川総裁「一番、(北朝鮮にとって)恐るべき事は日本が防衛というのを真剣に考えること。その意味で、(幸福実現党の)選挙の結果は別として、その活動は、一定の効果を上げた面はある」(要約　小生)

　……すごいことだ。
　だから、公認される前に、立党だけでこれだけの社会的影響力があって、他国の侵攻を食い止める力になったなんて、こんな党、ありませんよ！　日本どころか、世界にも！
　……と小生がこぶしを握った瞬間、

　大川総裁「ただその成果が新政権によってどういう風に左右されるかは、今後まだちょっとなんとも言えない」(要約　小生)

　……うっ。
　……それを聞くと、とたんに長い長いため息をつきたくなる。

　小生の落胆をよそに、続いて、「日本民主政権」と、「アメリカのオバマ政権」について、総裁は語ってゆく。

　……次回に続きます。