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支部はてんてこまい。一方で、怒濤の総裁講義ラッシュ

 昼間、外出の機会があり、用事を足してもまだ時間があったことから、もよりの支部に顔を出してみる。
 お目当ては、総裁の新作講義。
 支部では、たいがい総裁の講義を随時で開催していて、
 「支部の開いている部屋で見せて下さいな」
 というと、部屋や礼拝堂が開いていれば、いつでも快くディスクを貸し出してくれて見せて下さる。
 (もちろん料金はいる。千円以上、任意で、自分で袋に入れて賽銭箱のようなものにいれてくる。講義によっては「五千円目安」というのもあるが、すべて「無人売店」みたいな感じで自分で袋に入れて箱にいれてくるのである)

 ところが、きょうの支部はというと、足の踏み場もない立て看板の制作作業中。
 床一面にきょう子党首の笑顔が並んで、まあ、これは一体、何の踏み絵だ。
 歩くのも困難である。

 どうやら、ようやく市内の数千枚のポスター貼り大作戦が始まるらしい。

 小生、内心、「やっとかよ」と言う思い。
 うちなどは、饗庭さんの時からポスターをはり、田舎の町内からの白い眼に一家で何週間も耐えてきたので、ようやく市内にポスターが出回れば、うちへの奇異な視線も少なくなりそうだと安堵の胸をなでおろす。

 机の上はといえば、茶托の置き場もないビラの山。
 ビラ配りの時に渡すであろう、産経新聞に載った十七条の新憲法草案のコピーなどで、うっかりつつくと雪崩が起きそうだ。

 さて、総裁の講義は何か新着が出ているか……とチェックして、息の根が止まりかける。
 ……なんだこれは。
 なんで一週間で五枚以上の新着ディスクがたまっているのだ!?
 ほぼ一日おき、いや、下手をすれば毎日、総裁は講義していることになるではないか! しかも、都内だけではなく、秋田から名古屋まで。
 

 総裁の体は大丈夫なのかと、青くなる。

 聞けば、今日も配信があるという。
 だが、だれも手をやすめない。
 礼拝堂を除いてみたが、普段のように礼拝堂の大画面で、ノートを取りながら講義を聴く人は誰もいないらしい。
 普段の講演会では、ぎっしり礼拝堂に満席でみながサラサラノートを取るというのがこの団体のスタイルなので、これはかなり異常な事態である。
 勉強好きな会員諸氏、いつ話を聞くのだと思っていたら、どうやら、茶話スペースのテレビで衛星配信を流し、作業しながら皆で聞く、というスタイルのようだ。

 小生が、たまった講義を古い順から借りてみようか、どうしようかと迷っていると、
 一人のご婦人が、「ああー、もう、指がつる。腱鞘炎になりそうだわい」とため息をつき、小生の後ろを通ったご婦人の一人が、さりげなーく、「小生サン、てつだっていかないかしらねえー」とつぶやかれる。

 ……気の弱い小生、総裁の講義の配信を見ながらホチキス止めにシール貼りをせっせと手伝ったことは言うまでもありません。
 (この日聞くことができた総裁の講義内容は、後日アップ予定。)

 この雰囲気、なんかどこかで見覚えがある……と思ったら、
 あれだ、

 アニメ「紅の豚」。
 あれで、豚の頭をした主人公ポルコロストの飛空挺を、おばあちゃんやお母ちゃんたちが作るところ。
 ずばり、あんな感じ。
 あのまんまである。

 (……すると小生は豚のポルコロストか?)

 さて、慣れぬ工作をすること小一時間、講義の配信が終わり、ビラの束もなくなり、両面テープもなくなったので、よっこいせと立ち上がって、こそこそと帰ろうかとネズミのごとく抜き足差し足で移動したら、背後から四、五人のご婦人に声をあわせて

 「小生サンっ!」

 と迫力のある声をかけられた。
 驚愕のあまり「ハイッ!」と飛び上がって振り向いたら、、
 一面にならぶオバチャンもとい若妻のみなさんの、宮崎アニメのごとき満面の笑顔。

 「お昼食べて行きなさいよ~」

 ああ、よかった、何か悪いことして詰め寄られるのかと思ったぞ。

 ……いやはや、ビラのホチキス止めてシール貼っただけでご相伴にあずかって、申し訳ない。
 やきそば、美味しゅうございました。 

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